ナナルイのニットブックカバーのこと

ナナルイは出版社を目指しています。本を編集するのもひとつの仕事。そして、本のカバーを編む事業も同時にはじめました。

編み手はナナルイ専属の、編み物歴50年以上のベテランさん。わたしの母親です。わたしが幼い頃からうちでずっと編み物をして、編み代をいただいている仕事をしていました。納期があると、ほとんど徹夜状態で仕上げていたこともありました。機械編み、棒針編み、かぎ針編みと、あらゆる編み方で毎日毎日何かを編んでいました。編み物を仕上げるにあたり、1番困るのが毛糸が足りなくなること。だから少し余るくらいの計算をして毛糸を購入します。少しだけあまった毛糸は、いつか何かを編もうと保管してありました。

口ぐせが、「わたし、編み物をしているときがいちばん幸せ」でした。最近はもっぱら家族と自分のものを編んでいたようです。

2月くらいに、ナナルイでニットのブックカバーを販売しようて思いつき、3月に実家に帰省したとき、母と商品開発をして仕上げてもらった3つのニットブックカバー。まずはホームページに1つだけアップしました。売れました。友人でした。ありがたかった。すぐに母に連絡してホームページをみてもらいました。

「こんな年になってまた楽しいことが始まった。わたし、編み物をしているときが一番幸せ」と母。すぐにあと2つをこちらに送ってと言ったら「気になる部分があったから2つとも全部ほどいて編み直してるよ」と、あっさり言われました。納得いくまで、ひとりで商品開発をしていたのです。

ナナルイは、いろんな人を幸せにする会社にしたいと、共同経営者の鈴木が言いました。まず最初に、母が幸せだと言ってくれました。

あまって保管していた毛糸

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